2006年07月10日

AISAS=サイトの充実・SEOではない。

今や、やや古い話になってしまっているが、AISAS理論について考える。

マーケティング・コミュニケーションでは、
今まで、消費者行動は「AIDMA」ということが言われてきた。

A(Attention)注意を喚起される
I(Interest)興味をもつ
D(Desire)欲求が生まれる
M(Memory)記憶する
A(Action)購入する

それが「AISAS」になっていくとのこと。

A(Attention)注意を喚起される
I(Interest)興味をもつ
S(Search)検索する、調べる
A(Action)購入する
S(Share)情報共有する

うーむ。そもそもAIDMA自体、現場ではほとんど用いられない
理論だけど、この件について考えてみる。

まず間違えてはいけないのは、人間の欲求自体は変わっていないこと。
知って、興味を持って、欲しくなって、調べて、買う。
これはAIDMAでもAISASでも変わらない。
※欲しくなるのと調べるのは、順序が逆転することもある。
おそらく1000年前から変わらない、鉄の法則だろう。
(そういう意味では、Dは両方に入れるか、取るかしたほうがよい?)

変わったのは状況で、Webによる検索と情報共有が簡単かつ大量に
できるようになった。

AISAS論者はおそらく、検索と、BBSやSNSなどのWeb関係が
購買行動に組み込まれてきています、ということをいいたいのだと思うが
この話のミソは、「アンコントローラブル」にあると思う。


Web上での評判は、企業の好きにできない。
今までも、クチコミなんかは好きにできなかったわけだが、
Webによって、コントロールできないものが大きな影響力を
持つことになった、ということが重要だ。

さらに一歩進めると、今後は、今まで考えていたような
「情報をどうコントロールするか」という思考の前提をやめて、
「情報の行きかう『場』をどう提供するか」という思考にしたほうが
よいということだ。

広告の現場でもよくあることだが、企業の担当者は、
「言えば、伝わる」「言ったことは、全部伝わる」ということを
前提にしている。普通に考えれば、相当、謎な考え方である。
(その結果、やたら情報量の多い広告ができたりする)

そういう考え方はもうやめて、アンコントローラブルを前提にして、

■情報の行きかう「場」をうまく設計する
■情報の要求に対しては、即座に適切に答える

ということを考えたほうがよいと思う。
「場」というのは、企業が消費者と向き合う場所・およびネタ。
即座に適切に、というのは、情報の暴走を防ぐためだ。

たとえば、アップルは、「Surprising」というのをおそらく
戦略の一つとしていて、商品発表を急に行って、その影響を
最大化している。

たとえば、日本リーバ「Dove」などでは「そもままの自分が美しい」
というネタを提供することで、消費者と向き合っている。

広報でも、サイトでも、広告でも、何でもいいけれど、
AIDMAじゃなくてAISASになるとしたら、一番重要なのは、
「自社の行う活動が、アンコントローラブルな世界といかにつながるか」
あるいは、
「自社の行う活動が、アンコントローラブルな世界でいかに広がるか」
ということだ。

そうじゃないと、自社サイトの充実、SEOなどといった
「誰もがやるけれど、その結果競合が激しくROIが悪い」という
ありがちな結果を生み出してしまうだろう。

koukokugyokai at 00:55 │Comments(0)TrackBack(0)

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