2006年11月07日

小室型の人、つんく型の人

最近、業界の(ほんの)一部で、従来型クリエイティブと
Web前提型クリエイティブの違いについて議論が盛んだ。

それで、その違いは何だろうと思って、考えてみた。
そしたら、それを例えるにふさわしいちょうどいい例があった。
作曲家・小室哲哉とつんく(つんく♂)である。

小室哲哉。彼のプロデュースは一方通行である。

■世間一般の流行に乗った形のアートワーク
■一般的にかわいい・美しいとされるボーカルの起用
■「かっこいい」とされるアレンジの採用

以上のようなコンセプトで、上流から下流へ水を流すがごとく、
たくさんのヒット曲を生み出した。

一方、つんく。彼のプロデュースは双方向(というか逆方向)。

■ダサいが注目を集めそうな70〜80年代アートワーク。
■賛否両論集めそうな「子供」「微ブサ」の採用。
■「とにかく気になる耳障りな」アレンジの採用。

ボーカルは公募し、グループは次々と再編し、
ダサさを通り越したコンセプトで議論を巻き起こした。


このあたりの違いは、従来型クリエイティブとWeb前提型クリエイティブの
違いに非常に近いものがあると思われる。

従来型クリエイティブは、極度に単純化してしまえば、

■でかい声を出して洗脳する。
■うまいことをいう。
■「時代の気分」を切り取る。

こういうことを重視している。いわば小室型で、一方通行だ。
それに対して、Web前提型クリエイティブは、

■議論を巻き起こす。賛否両論あるものを出す。
■未完成で出す。勝手に育てさせる。変化することが前提。
■「局所に溜まっている熱気」を切り取る。

こういうところがある。つんく型といえないだろうか。

「小室哲哉とつんく」については、
この辺の比較(Wikipediaから引用)も、違いが現れていて面白いところだ。
歌詞の面では、小室哲哉がプロデュースする時は不特定多数の人が歌詞の意味を探ったり、フレーズの言葉からそれぞれの人が自分の世界を想像して感情移入する歌詞に対して、つんくはすでにキャラクターや場所など、シチュエーションが設定されている人物を中心に、物語形式で展開する所が大きく違う。(Wikipedia−つんく

なお、一般的には、小室系は1995〜1996年を境に凋落してしまったのに
対して、つんく系は1998年の「モーニング娘。」から勢いを増し、
2006年(今年)の「時東ぁみ」に至ってもまだ勢いを失っていない。

なお、Web時代の幕開け(とされるのか?)を飾ったWindows95が
リリースされたのは、1995年。
本格的なブロードバンドの幕開けとなったADSLが開通したのが、2000年頃。

小室系の時代を終わらせたのは、もしかしたらWebかもしれない。
だとしたら、小室型のクリエイティブも、もうそろそろ終わりだろうか。

koukokugyokai at 01:05 │Comments(0)TrackBack(1)

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